かつては寺の参道に並んでいたといわれる公園脇の石仏群
多数の石仏・墓石が並ぶ |
この奥の植木の向こうにある |
おかべプロジェクト未来の看板 |
ふるさとみかん山は小さな丘の斜面に様々な種類の柑橘類が植えられた公園で、藤枝市福祉センターきすみれの駐車場の奥に登り口があり、園内を散策することができます。舗装された道をずっと登っていくと、東屋が1軒建っています。その西側で道がカーブになっているところの外側、立ち並ぶ槙の木の向こう側に、和田の地蔵さんがあります。
大きな地蔵立像(辰九月吉日建立)を中心に、多数の石仏や墓石が並んでいます。石仏には地蔵のほか、馬頭観音・無縁供養塔などがありました。現在は周囲に寺や墓地があるわけでもなく、ただの公園の脇にこれだけ多数の石仏がたたずんでいる風景はなかなか不思議で、神秘的な雰囲気があります。
地蔵の脇には「おかべプロジェクト未来」が2003年(平成15年)4月に建てた説明看板があります。これによると、和田というのはこのあたりの地名で、地蔵がある付近は寺の参道だったと推測されているそうです。また、家畜である牛馬を供養するために建てられる馬頭観音が祀られていることから、牛馬を葬り供養する場所だったともいわれているとのことです。個人の墓も並べられていることから推測するに、おそらく墓地でもあったのでしょう。