石祠の海亀の墓

浜当目に二つある海亀の墓のうちの一つ、石祠の供養墓

石祠の海亀の墓

石祠の海亀の墓

石祠の海亀の墓、墓地

浜沿いの墓地の中にある

海岸沿いの亀トイレ

なんの関係もない海岸の亀トイレ

解説

浜当目海岸沿いの道路から陸側に入ると、道沿いに墓地が連なっています。その墓地の、虚空蔵山に近い付近にあります。

南無八大龍王眷属亀之霊供養墓」と同様の、海亀を供養し祀った墓です。こちらの墓は石祠で、現在では亀を祀っていることがわかるようなものは何もありませんが、以前は亀の置物が供えられていたそうです。

浜当目の浜とウミガメ

昔の浜当目の海岸には広い砂浜がありました。『ふるさと東益津誌』によると、大正5年ごろの波打ち際は、同書発行時(1982年)より200mほど沖にあったといいます。現在でいえば、浜沿いの墓地から沖に設置されている離岸堤付近まで、砂浜がずっと続いていたようです。

その広い砂浜に、かつてはウミガメが産卵しにやって来ました。『浜当目の民俗』によると、浜がウミガメの卵でいっぱいになることもあったといいます。ウミガメそのものは豊漁を呼ぶものとして大切にされましたが、卵は食用にすることもありました。

戦後になると、治水工事や築港などの影響で砂浜が縮小し、ウミガメの産卵も減っていきました。昭和40年代前半まではウミガメの上陸が見られたそうですが、そのころにはすでに珍しい出来事になっていたようです。

関連項目
もう一つの浜当目の海亀の墓:南無八大龍王眷属亀之霊供養墓
参考文献
ふるさと東益津誌編集委員会編『ふるさと東益津誌』東部コミュニティ推進協議会、1982年
焼津市総務部市史編さん室編『焼津市史民俗調査報告書第二集 浜当目の民俗』2003年
焼津市史編さん委員会編『焼津市史』民俗編、2007年
もうひとつの海亀の碑(弁天さんの番外) - 里遊庵~八葉蓮華のエコロジー・田舎暮らし編~
浜当目 徒然 - 燦燦会(さんさんかい) in 浜当目 - Yahoo!ブログ
御前崎市/広報おまえざき2011年7月号(No.087)
<鴨川沿岸 海岸づくり会議>ホームページ鴨川市史に見るウミガメとのかかわり(PDF)
川口神社(銚子)の「亀の墓(墓石)」: カメタロウのブログ
海亀の碑/米子市ホームページ