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八楠の川除地蔵と地蔵堂

“雨が3粒降れば大水が出る”とまでいわれた八楠の、六間川・瀬戸川合流点に祀られる石仏たち

八楠の川除地蔵と地蔵堂

八楠の川除地蔵と地蔵堂

八楠の川除地蔵と地蔵堂、川除地蔵

堂前の川除地蔵

八楠の川除地蔵と地蔵堂、堂内

堂内の石仏2体

八楠の川除地蔵と地蔵堂、周辺

周辺の様子

解説

堂内に大きめの地蔵座像と合掌する女性の立像が納められており、堂前に光背を背負った地蔵座像が安置されています。

堂前に安置された地蔵は、光背に“巳正月”・“四”の文字が見えます。『焼津市史』によると“巳正月日、安政四”とのこと。右手で錫杖を持ち、左手に宝珠を乗せ、左足を踏み下げており、これが典型的な「小川地蔵」の姿であることから、川除地蔵として祀られた可能性があると『焼津市史』では考えているようです。

八楠では瀬戸川に六間川と梅田川が合流しており、そこにさらに朝比奈川が合流します。こうした地形のため、『焼津市史』によるとかつては“雨が3粒降れば大水が出る”とまでいわれた水害常襲地帯だったそうです。この状況を考えると、川除けのための神仏を祀っていた可能性自体は高そうとは思えます。

「小川地蔵」とは、焼津市東小川にある海蔵寺の本尊・地蔵菩薩と、それを分祀した地蔵のことを指します。海蔵寺の地蔵は「小川のお地蔵さん」として知られ、海から揚がったという由来譚があることから、水難除け(川除け・波除け)の地蔵尊として信仰を集めています。その姿は左足を踏み下げた半跏座像で、右手に錫杖、左手に宝珠を持っています。

この小川のお地蔵さんを勧請した小川地蔵・川除地蔵などと呼ばれる地蔵が、静岡県中部の川や海沿いに祀られています。『焼津市史』によると、小川地蔵にまつわる伝承が残るものだけでも50ヵ所あまり現存し、これらの多くが海蔵寺本尊と同じく半跏・右手に錫杖・左手に宝珠の姿をしています。また、伝承などは残っていないものの、川除地蔵と呼ばれる同じような姿の地蔵も多数あります。このため、『焼津市史』では、小川地蔵信仰が多く見られる地域の川・海沿いに祀られている海蔵寺本尊と同じ姿の地蔵は、由来は伝わっていなくとも小川地蔵の可能性が高いと考えられたようです。

参考文献
焼津市史編さん委員会編『焼津市史』民俗編、2007年
焼津市/小川のお地蔵さん
医王山顕光院:駿河一国百地蔵尊第二九番 宝城山海蔵寺(時宗) 延命地蔵尊

最終更新:2014年4月5日 ページ作成:2014年4月5日