志太の石碑・石仏めぐり

焼津地名碑「小川新町」(堰)

かつての小川村の新興繁華街、堰(いせぎ)町。

焼津地名碑「小川新町」(堰)

焼津地名碑「小川新町」(堰)

焼津地名碑「小川新町」(堰)、銘

碑表

焼津地名碑「小川新町」(堰)、周辺

碑の隣に地蔵堂があります

解説

碑上部に「小川新町」と碑題があり、その下に「堰 六区 二十二区、小川新地 小川新町一丁目三丁目」と刻まれています。

「堰」というのがこの町の昔の名前で、「いせぎ」と読みます。碑に刻まれた文字の意味するところは、堰の町は旧小川町時代の区分けでは6区と22区に該当し、現在の住所では小川新町1丁目と3丁目に該当するということのようです。「小川新地」は小川新町の以前の町名です。

その名のとおり、小川新地は旧志太郡小川村の中では新しくできた町でした。『小川村誌』・『小川町誌』によると、その開発は明治10年(1877年)ごろから始まり、明治16年(1883年)に発展しつつあった町に堰と名が付けられました。この頃から通称として小川新地とも呼ばれていたようです。その後、県道浜街道(現・静岡県道31号)が通ったこともあって堰町は非常に発展し、小川を代表する繁華街となったのだとか。今の中央通り付近が堰町の中心だったようです。

参考文献

  • 小川尋常高等小学校長 川村積造編『小川村誌』ワープロ印字版、2005年(原書は小川尋常小学校出版、1913年刊行)
  • 町誌編集部編『小川町誌』小川町役場、1954年