志太の石碑・石仏めぐり

高柳・大渕の紀伊國川中嶋小長谷八兵衛碑

向かいに毘沙門天を祀るお堂があります

紀伊國川中嶋小長谷八兵衛碑

高柳・大渕の紀伊國川中嶋小長谷八兵衛碑

紀伊國川中嶋小長谷八兵衛碑、左右の銘

左右の銘

仏塔?、庚申塔、紀伊國川中嶋小長谷八兵衛碑

右端が八兵衛碑

紀伊國川中嶋小長谷八兵衛碑、周辺

大渕町内会館と毘沙門堂

碑の内容

紀伊國
川中嶋
小長谷八兵衛碑
大正七年七月十五日造[立?]
大渕組

解説

『ふるさと高柳』によると右側面の銘は「大正七年七月一五日作之」らしいのですが、私が確認したかぎりでは「造立」に見えました。もしかしたら「造之」なのかも?

八兵衛碑の左側に並んでいるのは、庚申塔と、仏塔の一部のようなものです。仏塔のようなものは宝篋印塔の頭の部分でしょうか?

町内会館の向かいには、毘沙門天を祀ったお堂があります。『ふるさと高柳』によると、大渕地区のかつての小字(昔の地名)は毘沙門といいました。毘沙門天は地区の守り神であると同時に、シンボルのような存在でもあったのでしょう。普段は秘仏で、前回平成15年の御開帳が78年ぶりだったというので、まだしばらくは直に拝める機会はなさそうです。

毘沙門天の例祭は8月上旬に行われるのですが、「川中島八兵衛の研究」によれば、その時に八兵衛さんの供養も一緒に行われるとのこと。八兵衛御詠歌は唱えないそうです。

参考文献

  • 杉本春雄『ふるさと高柳』2009年、pp.143-145,151
  • 高洲地区郷土の歴史愛好会「川中島八兵衛の研究」1994年、p.3 (5)(高洲公民館蔵『郷土の歴史愛好会(1)』収録)