- 建立時期:1995年(平成7年)8月
- 建立者:大草講中
- 所在地:静岡県島田市大草576の東側、県道217号沿い地蔵堂脇【地図】
- 最終確認日:2015年9月23日
碑の内容
- 表
- [種字ア][1] 川中島八兵衛之墓
明治三十八年建立、平成七年八月再建、大草講中
解説
平成7年に再建されたまだ新しい八兵衛碑です。隣のお堂には地蔵が祀られています。
諸資料[2]によれば、大草には以前は自然石に現在の碑と同じ銘を刻んだ碑があったそうです。現在の碑の周囲には旧碑は見当たりませんでした。この旧碑は『山西の特殊信仰』では明治36年(1903年)9月の建立とされているのですが、現在の碑には旧碑は明治38年(1905年)に建立したと刻まれています。どちらが正しいのかは旧碑が現存しないのでは確認しようがないのですが、どちらにせよ明治30年代後半ではあり、これは大草がかつて属した旧大津村内で盛んに八兵衛碑が建立された時期にあたります。
なお、平成5年に発行された『静岡県史』では大草の旧碑が記録されていますが、銘の一部が読み取れず建立時期も不明とされており、建て替え直前の旧碑は風化がそうとうに進んでしまっていたらしいことがうかがえます。また、所在地も現在とは異なっており、現在地から40mほど南で西へ折れて慶寿寺へ向かう道の途中に置かれていたそうです。
脚注
- 種字(種子)とは、密教で仏を象徴して梵字一字で表したもの。アは大日如来・火天・日天などの象徴とされるほか、すべての仏を表すともいう。(参考:飛不動尊 龍光山正宝院 > 形から引く梵字字典)
- 主要参考文献を参照のこと。
主要参考文献
- 大房暁『山西の特殊信仰(西駿曹洞宗史)』久遠山成道寺、1961年 p.24
- 静岡県編『静岡県史』資料編24、民俗2、静岡県、1993年 p.1119
- 最終更新:2016年5月15日 公開:2016年5月15日